一音一音が美しく響き合い
はじめて音楽になるとき

INTRODUCTION|はじめに
Place|APART GALLERY
Experience|大場章裕氏インタビュー
For someone|LIFE IS ART (人生がアートするとき)
揺れ動くことなく
ここまできました

小さい頃から音楽に慣れ親しんできた大場さんがパーカッションと出会ったのは、小学4年生の頃に遡る。器楽同好会で鉄琴やマリンバを任され、打楽器を演奏する楽しさを知った。その後中学の吹奏楽部でコントラバスを担当することに決まるが、運命のいたずらでまた打楽器を演奏することになった。中学3年生の頃にはプロの演奏家になることを夢見て、既に音大に進む道を考えていたそうだ。「そのまま揺れ動くことなく今に至ります」と語る目は、まっすぐと力強かった。劇団四季をはじめとしたミュージカルオーケストラや、AKB48、スキマスイッチなど様々なアーティストと共演しているが、大場さんの実力を見ればここに至るまでの努力は想像に難くない。パーカッションは、オーケストラやポップス、ラテンやジャズなど色々なジャンルに入り込める楽器でもある。更には、演奏方法や使用する道具の自由度も高い。選択肢の幅が広がるということはそれだけ大変なことも多いのだろう。どんな演奏がしたいのか頭を悩ませた時期もあったという。大学卒業と同時に自分の望む未来への旅に出ることになった大場さんは、「あのとき大変な思いをしたから今があるのだと思う」と柔らかな表情で話してくれた。

響き合う奇跡が
無限の楽しさを生み出し続ける

パーカッションに限ったことではないが、楽器を演奏することはクリエイティブな行為そのものだ。その瞬間に奏でられる音が互いに響き合って作られ、演奏するたびに新しい音楽との出会いがある。大場さんは「奇跡的にみんなの音が寄る瞬間」にアートを感じるのだという。会場の作りやお客様の入り方で音の響き方は変わる。演奏者も鑑賞者も最高の音を味わいたいと願い、一緒に音楽をつくり上げることの充実感で満たされていく。そうして、今まで味わったことのない音が無限の楽しさを与えるのだ。一度奏でられた音は消すことができない。だからこそ、こんなにも美しく儚いのだろう。大場さんの作り出す音楽に触れると、そんなことを考えてしまう。

■大場章裕
福岡県出身。東京音楽大学卒業。同大学卒業演奏会出演。第28回日本管打楽器コンクール、パーカッション部門第1位。同コンクール大賞演奏会にて審査員特別賞受賞。イタリア・フェルモで開催された第10回イタリア国際打楽器コンクール、マリンバ部門第1位。AKB48やスキマスイッチなどのアーティストとの共演、またスウィーニー・トッドや劇団四季のミュージカルにも参加。現在フリーパーカッショニストとして活動中。